コンサルティング
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生産財系商品の営業戦略の特徴は何か
消費財の営業戦略は消費者を対象にし、感性やトレンドを重視し組み上げられます。巷で話題になる「マーケティング」の多くは、この消費財を対象としていることが多いのです。 これに対して、生産財系の営業戦略は、企業を対象にし、合理性や効率性を重視して組み上げられます。もう少し詳しく見てみましょう。 生産財系の営業戦略上のひとつめの特徴は、対象が企業となることから組織的な資材などの購入に関わる意思決定の仕組みに適合した「売りの仕組み」を作ることです。
ふたつめの生産財系の営業戦略の特徴は、お客様とのコミュニケーションの中で商品の仕様や価格が個別に決定されることです。一般に言われる「一品一様のビジネス」です。消費財は消費者の傾向を掴んで大量生産し、市場に投網をかけるように売上を確保するビジネスが基本です。生産財の中でも工具やねじのような標準的な商品は消費財的な発想に近いのですが、生産財系では大量生産・投網型ビジネスの割合は低いのが実情です。ここを理解した営業戦略を作らねばなりません。
生産財系の営業の落とし穴
マーケティングの基本は、顧客の利便性を満たす形での商品提供や提案活動を通じて、顧客に選ばれる企業となることです。実は生産財の世界では、このマーケティング発想を企業の戦略として取りあげている企業は僅かです。個別の人間関係をベースにビジネスを作り上げることに終始しています。もちろん、人間関係はいつの時代でもビジネスの基本です。しかし、これだけだと良い人間関係の築き方を知っている営業担当のみが仕事を取ってくる状況となります。企業としての営業力が高まることとは無関係です。従って、ベテラン営業担当が退社するといきなり売上が低下する、といった事態を招くことになるのです。
生産財系の営業にこそ適用しやすいマーケティング発想
生産財の購入は合理性や効率性を重視し、衝動買いはほとんど行われません。言い方を変えると感性で購入する部分が少ないので、組織での意思決定の仕組みに合理的に対応し、顧客満足度を高める仕組みは導入しやすいのです。マーケティングの理論を適用しやすいのは実は生産財系なのです。 できる営業担当に営業力を頼った会社が多いため、生産財系の世界ではマーケティング発想があまり広がっていません。顧客の要望に合わせた売りの仕組みを築くことそのものが営業面での差別性になります。
コスモ経営が、マーケティング発想に基づく他社とは一味違った営業戦略の策定・推進支援を行えるのはこの基本的な考え方に基づくものなのです。